東日本大震災の記録

東日本大震災の記録 page 113/178

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東日本大震災の記録

113第7章社会基盤の復旧状況は、民間企業所属の1名(今回の判定作業には従事していない)であった。判定士として登録していることを忘れている方もいると思われるので、定期的な演習の開催など、判定士の意義(即時性・重要性)などを確認する場が必要だと考える。仙台市などの大都市であれば、民間企業の判定士の応援を見込んだうえで判定作業が可能と思われるが、本市では、県の支援がなければ判定作業が成り立たなかった。災害時における建築物の判定には、被災建築物応急危険度判定、被災度区分判定、り災証明の3つがあるが、それらの違いが一般的に広く周知されていないため、混乱が生じた。これを改めるための策が必要であると考える。被災建築物応急危険度判定の基準については、2次被害の防止を目的としているため、瓦が一枚だけ落ちそうになっても危険と判定される場合があった。家屋が倒壊する可能性がある被災と比較すると、判定内容にかなりの乖離が生じるケースがあるため、基準の見直しが必要だと感じた。判定用紙の貼付期間については特に基準がないため、これらに関する市民からの問合せが多くあった。一定の基準を設けるべきだと考える。?応急危険度判定を終えての感想等本市では、平成年度に被災建22築物応急危険度判定用の判定マップの作成、判定用紙、調査用紙及び、ガムテープの備蓄をしていたため、スムーズに業務に着手できた。判定用紙には、用紙の欄外に「※この調査は、「り災証明」のための調査ではありません」を記載したため、り災証明と混同した問合わせは、ほとんどなかった。また、「立ち入る場合は、「住まいるダイヤル電話相談(0570-016-100平日時~1017時)」等の専門家に相談し、応急措置を行った後にしてください」を記載し、要注意・危険といった判定用紙が貼られた市民が、すぐに専門家に技術的相談ができるように配慮を行った。北海道から派遣された判定士によると、北海道では毎年判定業務の演習を実施しているとのこと。そのため、今回の調査時では、当市からの事前説明の必要がなく、迅速に作業に入ることが出来た。北海道では雪の中でも演習を実施するなど様々な場面での災害を想定し行っているとのこと。宮城県においても同様の演習を実施し、災害に備えるべきだと感じた。水道創設始まって以来の全戸断水上水道部桜井友巳平成年3月日時分、いつ23111446おわるかもしれない強烈な揺れが長時間続き、近い将来高い確率で発生が予想されていたとはいえ、「なぜ、今」なのかというのが、始まりでした。地震の揺れが収まり、被害状況の把握、関連機関との連絡調整など各情報の収集を行うため水道部内に「災害対策本部」を設け、同時に大津波警報が発令されたことから、津波が予想される区域を除く区域の重要幹線並びに各配水池等の被害状況調査を行いました。本市の水道は、仙南・仙塩広域水道用水供給事業からの用水を水源とする森郷系配水エリアと仙台市分水・自己水源である岡田水源を水源とする天の山系配水エリアの大きく2つの配水エリアからなっております。幸いなことに、重要施設である各