(聞き手)
復興に向けて、資材不足の懸念はありますか。
(出口様)
私たちが使っているのは特殊な材料なのです。
生コンクリートが不足しているという話は聞きますが、うちでは生コンクリート自体は作っていないので実情はよく把握していません。
ただ、聞くところによると、土嚢の代わりに発泡スチロールを積んでいるそうで、発泡スチロールは軽いですし、経費も掛らないので、道路の土台に盛るのに都合がいいそうです。
今、東北の太陽工業では震災関連の製品として、一時的な救護所に使うエアー
テントなどを作っています。
また、土嚢関係で新しいアイデアの導入も考えています。
例えば、土嚢は10キロか15キロの袋を何千個も積まないとフェンスになりませんが、その代わりに水を入れてフェンスが出来ないかと考えています。三角形をしていますので安定感もありますし、この水嚢1つで1メートルくらいの高さの水まで耐えられるようになっています。ホースで水を入れれば使えますし、使い終われば水を抜いて収納出来るので、各地域の防災対策として考えています。
平成25年12月くらいから本格的に設備を備え加工して、この新商品をPRしていきます。
復興に伴う鉄骨関係と防災関係のグッズがセットになって広がり、多賀城市に
企業を招致する事になれば、お互いのためになると思います。
(聞き手)
メインとなる
テントの加工は、骨組みの施工までしているのでしょうか。
(出口様)
はい、そこまでやります。特殊な材料ですので、引っ張り具合などの微妙な調整があります。鉄骨から全部する場合もありますし、鉄骨だけは専門の業者に頼んで作業してもらうという事もあります。
(聞き手)
今後発生が懸念されている東海、東南海地震等に対して、公的機関で準備しておいた方がいいものはありますか。
(出口様)
市や官庁関係には仮設の
テントが必要だと思います。フェンスがあれば、常時は小さく畳んでおいて警報が出た時に敷き、水を入れてブロックすることが出来ます。
これからは多賀城市を含めて、行政側がこういった製品があると事前に知っておく事も、防災という面で大切な事だと思います。
(聞き手)
太陽工業さんご自身での防災・減災への取り組みがございましたら、
防災訓練などのお話も含めて、紹介して頂けますか。
(出口様)
復興パーク内のテクノロジーセンターの防災意識は高くて、月に1回必ず火災と地震、津波を想定した
防災訓練を行っています。私たちも意識的に参加させて頂いています。