(聞き手)
防災訓練と地区主催行事の実施状況について教えてください。
(宇佐美様)
防災訓練は年に1回実施しています。
地区行事については自治会の意見として、地域の住民との繋がりを重視しようという事で、いろいろな催し物をしています。
特にお祭りについては、年に1回の地区のお祭りの時に全住民に参加を促し、子どもさんたちを中心に楽しく参加して頂いています。
それから、震災前から災害時の
支援制度を立ち上げて、震災時の手助けが必要な人や、援助が必要な人を
リストアップしていました。
特に地区の民生委員さんが頑張ってくださって、地区の震災配慮者の把握を一生懸命にしていました。
そして、実際に震災が起こった時に、そのような人たちに
支援活動を行ってきました。
震災前後の住民との繋がりは、個人的な意見として、そんなに変わらないと思います。
震災前から地区のまとまりを考えていろんな行事を行っており、繋がりは密にしていると思っています。
(聞き手)
平成25年11月4日に震災後初となった多賀城市総合
防災訓練がありましたが、その時の様子はどうでしたか。
(宇佐美様)
この地区には
マンションが8棟ありまして、それぞれに自衛消防隊というものがあります。これは
管理組合を主体にしています。そして、年に1回消防訓練をそれぞれ行います。ですから、平成25年11月4日も消防訓練を各棟で行いました。
その後、避難訓練という事で近くの公園に集まり、
防災訓練を行いました。
訓練の内容ですが、多賀城消防署のご指導を受けまして、濃煙ハウスの避難体験やAEDの取り扱いについて訓練を受けました。
全体で200名の人たちに参加して頂きました。皆さん、きちんと訓練を行ってくれていたなと思いますし、子どもからお年寄りの方まで幅広く参加して頂きました。
(聞き手)
多賀城市の今後の復旧・復興に向けての取り組みは、どのように感じられますか。
(宇佐美様)
市の会議などに出させて頂いた時に、復旧、復興の話を聞きますが、復旧関係はゆっくりしていると感じました。
というのも、海岸線の津波被害が大きかった場所の片付けがなかなか終わっていない状態だったからです。津波の被害後に街を歩きましたが、この世のものとは思えないような光景でした。
それから、夜に発電機で明かりを点けていたら、ある他の地区の方たちから、少し明る過ぎるという苦情を頂きました。
それとは逆に、少し明かりがないと心配だという方も中にはいらっしゃいます。
ですから、周囲の様子を見ながら明かりの強さを調整して過ごしていました。安全対策や防犯対策を考えると、明かりがある方が安全だと思ったので、明かりだけは一晩中灯していました。
復興に関しては、仮設住宅に住んでいる人たちに早く、新しい住まいを見つけてほしいと願っています。
私たちが震災後に炊き出し等を始めた時に、「商売をしていて食材が全部大丈夫だったから、皆さんでどうぞ」と、炊き出し用に食材を持って来てくださった方がいらっしゃいました。
その時に感謝の気持ちは伝えましたが、そういう人たちを見ていると、余計に早く住まいをどうにかしてほしいと思わされます。
また、多賀城市に応援へ来て頂いた方がたくさんいらっしゃいまして、感謝しています。