震災復興業務に係る手記

多賀城市の震災復興

岐阜県可児市

原 文政さん

 朝礼の恒例の朝の一言で、多賀城市に入庁したての若い職員が震災当時の話をしてくれました。「いつもの帰り道、仲の良い学校の友達とさよならを言って別れました。その別れが最後の別れとなるなんて・・・。」言葉を振り絞るように、当時の状況を思い出しながら話す、その一言一言に、鳥肌が立つ思いで聞きいり、この地の復旧、復興に少しでも役に立ちたい。そんな思いを心に秘めたことを鮮明に思い出し、懐かしく感じます。

 私は、平成26年4月から半年間という短い期間、微力ではありますが、多賀城市の下水道事業の復旧、復興に携わらせていただきました。当時、40才台前半の年齢で派遣されたこともあり、職員の皆様にとっては、若い派遣職員と違って使いにくいところも多々あったかとは思いますが、多賀城市という土地柄から始まり、下水道の仕事について根気よく教えて頂くことで、迷惑をかけることなく(?)派遣期間を終えることが出来ました。この地で役に立ちたいなどという崇高な思いとギャップのある仕事内容だったかとは思いますが、多賀城市が震災を経て10年。今後もどう変わっていくかも陰ながら見ていきたいと思います。そして、今後の多賀城市の繁栄発展を心から祈念しております。