震災復興業務に係る手記

初めて訪れた多賀城市での赴任において

香川県

近藤 康秀さん

 私はこれまでプライベートにおいても東北地方に行ったことがなく、当初はそのような状況で果たして復興支援の業務が務まるのか、非常に不安でした。平成27年3月31日に赴任のためJR多賀城駅に着いたものの、地理もよく分からず、市役所に行くにも戸惑ったことを今でも記憶しています。

 ただ、そのような不安は赴任1週間で払しょくされました。多賀城市役所の方々の親切丁寧な対応により、引き継ぎもスムーズに終えることができ、ほとんど支障なく業務に携わることができたのです。

 また、それまで震災の状況については、テレビ等の情報しかなく、市役所の方々のご苦労については知るすべもなかった私がその現場を直接肌で感じることができたことは、何よりの今後の私の人生における財産であると思います。

 多賀城市における業務は緊急避難道路等の整備に係る用地取得でしたが、半年間の赴任期間で少しでも多賀城市の復興のために役立てようと決意し、日々の業務にあたりました。特に、用地交渉においては、それまで香川県において10年以上携わってきたことから、スムーズに業務に従事することができたと思います。また、僅かではありますが、私のこれまでの用地業務における知識と経験を市役所の皆様に伝授できればとの思いから、日々全力で取り組めたと思います。

 最後に半年間ではありましたが、東北地方に初めて来た私が大過なく赴任を終えることができたのは、市役所の方々を始め多賀城市の皆様のお陰であると大変感謝しております。本当にありがとうございました。