震災復興業務に係る手記

多賀城の記憶

栃木県栃木市

上岡 健志さん

 私は、平成26年度の1年間、下水道課施設維持係でお世話になりました。

 主に担当させていただいた事業としては、旧八幡雨水ポンプ場の撤去工事や電線共同溝工事に伴う下水道管の移設工事などを行わせていただきました。経験の浅い私にとっては、はじめて経験する内容が多く、多賀城市職員や派遣職員の仲間に助けられてばかりで、復旧・復興の一助ではなく、様々なことを教えていただいた一年であったように思います。また、どの事業についても、前任の派遣職員の方が用意周到に設計していただいたおかげで、そのバトンを工事完了までなんとか繋ぐことができました。

 それぞれの事業を行うまでには、国や県、その他の関係機関や地元の施工業者さんと打合せなどをさせていただきましたが、どの方も親切に指導いただき、皆で復興に向かって取り組んでいたのだと今思い出されます。

 一年間の多賀城生活の中では、震災当日の話やその後の対応などを直接聞いたり、当時のまま残された建物などを見る機会がありました。テレビなどでは伝わらない実際の現場を見聞きし、自分だったらどうだっただろうかと考えさせられました。

 平成30年に復興状況を見せていただいた際には、その変わりように驚き、多賀城市の勢いを感じました。10年の節目ということで、コロナ禍が落ち着いた際には、また多賀城にいきたいと思います。

 最後になりますが、微力ながら復興業務に携わることができ誇りに思います。それも、多賀城市職員の方々をはじめ、派遣職員の仲間のご指導をいただいたおかげです。ありがとうございました。