東日本大震災の記録 page 106/178
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東日本大震災の記録
東日本大震災の記録106第6章1学期始業式校長式辞1学期の始まりにあたって校長太宰明前年度の修了式(3月日)の日24はまだ体育館が避難所になっており、修了式は放送で行いましたので、2・3年生がこうやって一同に揃うのは、3月日の卒業式以来と11なりました。東日本大震災から1ケ月と日経ちました。皆さんが全員10無事で今日の始業式を迎えることを待ち望んでいました。本当によかったと思います。今回の地震による津波は、いろいろ研究がなされるにつれて、869年の貞観地震、そして1896年の明治三陸地震による津波を合わせたものを超える規模の大津波だったと考えられています。つまり日本の歴史上体験したことのない最大規模の地震とそれによる大津波が起きたことになります。今回の未曾有の災害により、私たちは様々な体験をしました。生きていく上で「大切なもの」を実感したはずです。水、食べ物、電気、暖房、衣類など、普段あって当たり前のもの、普段何とも思うことなく生活しているものに改めてその存在、大切さを感じました。そして、なによりも「ありがたさ」を感じたことは、「命」あってありがたい。「命」あることによって、命を支えていただく「人の心の温かさ」を感じました。この被災で、これからの生活が今までとは質が違う、より深い精神性をもったものになることと思います被。害の状況はそれぞれ異なりますが、常に大変だった人のことを心に留め、日本人らしい心で「困った時はお互いさま」という思いやりの気持ちで「和」することを願っています多。賀城中学校の施設は幸いにも大きな被害がありませんでしたので、早く例年どおりの教育活動を展開したいと思っています。学期のスタートは遅れましたが、それぞれの行事や学習活動の実施に向け早速スピードアップして取り組んでください。3年生でいうと、まずは楽しみにしている修学旅行の準備があります。本校は予定通りの日程で実施しますま。た、一ケ月半後に迫った多賀城市中学校総合体育大会も予定どおり開催されます。大会までの期間がない中、これまで十分に練習ができない環境でしたので、練習もやることがたくさんあります。そういう意味では、少し忙しくなりますが充実した日々を送ってほしいと思います。最後になりますが、2週間遅れて開始した授業については、それを補うための対応を学校では考えていますので、学習の遅れについては心配しないでください。皆さんには、青春の有り余るエネルギーを精一杯発揮し、学習や部活動に「やっている」という実感を持てるような1年間になることを期待します。それには、はじめが肝心です。気を引き締めてはつらつと1学期をスタートしましょう。少年の主張大会作品震災が残してくれたもの3年福田莱3月日午後2時分。1146大地震が発生したとき、私は祖母と家にいました。間もなく母と妹も帰り、父以外みんなそろいました。父は仕事場が仙台港だったので、とても心配でした。津波警報が出たという情報を聞きましたが、家は仙台港から約1km。ここまでは来ないと思い、家の9月に静岡県で行われた第2回全日本春季軟式野球大会開会式で選手宣誓をした鈴木京平さんに『東日本大震災にもめげず全国の中学球児及びスタンドの観衆等多くの方々に勇気と感動を与えた』として全日本軟式野球連盟より特別功労賞が授与された。その時の勇姿と宣誓文。多賀城中学校