東日本大震災の記録

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東日本大震災の記録

61第3章活動の報告東日本大震災の際には、多賀城市役所内に中隊指揮所を設けて、活動拠点として多賀城市内の人命救助活動、行方不明者の捜索活動、避難所の炊き出し・給湯等の生活支援活動に従事しました。この間、多賀城市民の皆様や全国からの温かい励ましの言葉を頂き、撤収命令の出る日まで精一杯頑張ることが出来ました。改めてお礼を申し上げたいと思います。震災を今振りかえって見ますと我々、第普通科連隊も震災当初は22津波により車両十数台が津波により水没する等の被害を受け、家族との連絡が取れないまま、昼夜に亘り雪降る寒さの中での人命救助活動を実施し、隊員も疲労困憊であったと思います。それでも一人でも多くの命を助けようと頑張っていました。その後の捜索においても最後の一人まで見つけようと何度も川をさらい、漂着物を取り除きながら捜索を続けました。また、生活支援としての炊き出しや給湯においても仮設住宅が完成するまでと思い頑張ってきました。当時を思い返すと「もっとできたことがあるのではないか」との思いに駆られることもありますが、全力で災害派遣に臨みいくらかでもお役に立てたのではないかと今は思っています。最後に、あれからもうすぐ2年が経とうとしていますが、東日本大震災により亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災地の復旧・復興を願い、そして震災の記憶を消すことなく語り継ぎ、明日に繋げようと強く思っております。全力で臨んだ災害派遣第1部消防・警察・自衛隊の活動陸上自衛隊第普通科連隊22三瓶祐一さん本部管理中隊長